先生、先生、それは先生。

いつも行く店でたまたま見たい物があり、違う売り場に行きました。

暫くすると近くで大きな声がしました、誰かが店員に何かを尋ねているみたいです。丁寧な言葉使いで、それは聞き覚えのある声だったのです、そちらが気になりふと横を見ると人影が。

慌てて追いかけました。

そして見覚えのある顔が目に飛び込んできました。

私は手をふりました。

「おー〇〇」

私の名前を呼びます。

私は

「先生の声はすぐわかりますよ」と返します。

その人は高校時代の恩師でした。

以前もこの店で偶然会いました、

その時先生に今度皆が集まる時呼んでくれないか、機会があれば皆に会いたいから。

そう言われ、わかりましたと返事をしました。ですがそれきりになっていました。

その後違う同級生が先生と会い彼は同じ事を言われ、同級会を企画し実行に移したのです。

しかし私は少し無理すれば参加可能だった同級会に自分の都合を優先し、参加しませんでした。

そんな後ろめたさもあり今日は簡単な会話だけで済ませてしまいました。

当時子供だった私ももういい年のおじさんです。

この年になって恩師に再会できる、またそれが起き得る距離で生活している事も一つの縁でしょうね。

私は高校の3年間で一生付き合える大切な友達も得る事ができました。

そんな私達は城跡近くの高校で出会いました、これもお城が繋ぐ前世からの縁かもしれません。

友とは卒業して30数年、いまでも濃い付き合いが続いています。

あっ先生、今度こそ会食しましょうね。