キカイダーの一文

中学生の頃演劇観賞の授業が体育館であり、ある劇を見ました。内容はよく覚えていないのですが、ダンテス、メルセデスなる男女が出て来た事だけは覚えています。男性の演者が「メルセデスー」と叫んで登場したシーンを鮮明に覚えています。そうこのダンテスを演じた男優さんは僕等石ノ森チルドレンにはお馴染みの方だったんです。それは人造人間キカイダーイナズマンの主役伴大介氏で彼はこの時伴直弥と名乗っていたんです。元々キカイダーでデビューして芸名も石ノ森先生が伴大介と付けてくれたのですが、その後勝手に伴直弥と改名した為、石ノ森先生や東映関係者を怒らせてしまい干されたみたいです。石ノ森先生ご存命中に芸名を伴大介に戻し一件落着となり、今日に至ります。

演劇が終り役者の方の紹介が始まり、主役の人はキカイダーでお馴染みのと紹介されたのです。体育館からは驚きの声が上がります。記憶は定かではないのですが、少年真・信州力は途中で気付いていたように思います。当時は有名人など身近で見る機会もなくしかもあのキカイダーの人と大興奮しました。

午前中に演劇が終り、給食を食べ昼休みにサインを貰いに行こうと同級生を誘いました。しかし彼は乗り気ではなく、付き合ってくれませんでした。仕方がないので一人で体育館に向かいました。憧れのヒーローに近づきサインをお願いすると伴氏は舞台撤去をしていて、終るまで少し待って欲しいと言い、暫くしてからサインをしてくれました。それは伴直弥とはっきりわかるものです、ある意味貴重かもしれませんね。できればキカイダーの一文が欲しかったが、まぁそれは無理か。